*Dries Van Noten, Serge Lutens, 醤油の体臭
ドリス ヴァンノッテンのFW20はグラムなネオンカラー、グリッター、プリントの大洪水で、このブランドは毎シーズン目を楽しませてくれて裏切らない
https://www.vogue.com/fashion-shows/fall-2020-ready-to-wear/dries-van-noten
ヘアメイクの大胆で自由な色遣いも気持ちがよい
VOGUEオンラインのテキストでは70〜80'sのセルジュルタンスの写真が言及されており、腑に落ちた
https://www.google.com/search?rlz=1CDGOYI_enJP771JP771&q=serge+lutens+shiseido+photo
ルタンスの資生堂での仕事ノンブルノワールEDPは、最初から香るフルーティな高級石鹸ローズを中心に、アルデヒドやグリーンスパイシーなカーネーション、ハニー、パウダリーなオリス、苦くモッシーなベチバー、トンカ、バニラ等
最後はムスクが全体を包みふんわり広がっていく
ヴィジュアルイメージや名前にある黒というより「資生堂的」エレガンスの印象が強い
オフィシーヌユニヴェルセル ビュリーのインタビュー記事では、資生堂でのイメージに関する質問で創作や創作者について語っており、繋ぐ・結ぶ・共通言語などの語から彼の考え方が垣間見えた
「Transformation」についての質問では、Transformationを「他なるものへの変身」と言い換えており、ミケランジェロを引用した部分なども参照すると「同じselfの異なる側へ移動すること」を指しているらしい
わかったようなわからないような気持ちになりつつ、単純にメイクでの「変身」を想定してみる
https://www.buly1803.com/en/module/ybc_blog/blog?id_post=52&url_alias=serge-lutens
この気持ち、最近読んでいる千葉雅也さん『デッドライン』にある荘子の「魚の楽しみ」を思い出した(あくまで極私的な連想ゲーム)
「自己と他者がワンセットになる状況」にわかったようなわからないような気持ちになりつつ、映画でシーンが急に変わるように挿入される「魚の楽しみ」の効果を考えていた
文学素人丸出しの感想を書くと、『デッドライン』はパンチラインが散りばめられていてグッとくることが多い
開始数分で現れた「無数の男たちの体臭が染み付いている。醤油の臭いだ。」にやられた
醤油の香気成分を調べてみると、勉強不足のため確信はないが脂肪酸エステルなどが関わっているのだろうか
https://www.shinchosha.co.jp/sp/book/352971/
醤油と動物香と言えばパルファンサトリのハナヒラクで、トップのメロンを過ぎて、丸みを帯びたマグノリアと香ばしい「味噌餡、焦がし醤油」アコードの組み合わせがアニマリックに感じられるのがおもしろい
「味噌餡、焦がし醤油」はジャーマンカモミール由来の幽霊というのも興味を惹かれるポイント