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ポンコツ凡人素人による香水のたわ言の書きつけ/Twitterの寄せ集め

*No.5/ CHANEL, 香水について書く

*************************** 香水についてまとまった文章を書きたいね、と一緒に取り組んでいた幽霊さんのブログには、No.5の経験が丁寧に記されています。香りが漂ってくるような素敵な文章なので、ぜひ併せて読んでもらいたいです。 CHANEL N°5 あるいは…

Lilac Perfume/ Highland Lilac

Highland LilacのLilac Perfume 総体として捉えると、時とともにニュアンスを変えてゆくライラックの香りなのだが、敢えてバラバラになるまで近付いてみる 最初に鋭いスパイスが勢いよく飛び散ると、仄暗くしっとりしたシナモンの薄く透ける層に包まれて、ア…

Fantosmia/ Jorum Studio

Jorum StudioのFantosmia 初めサフランが力強く拡散し、鼻が慣れるとその後ろに隠れていたフルーティで甘くスパイシーなナツメグ・ペッパー・カルダモン様のスパイス群が前面に出てきた カカオのような香ばしいナッツの質感と風味が織り込まれている その影…

Feu Secret/ Bruno Fazzolari

Bruno FazzolariのFeu Secret 何度試しても公式のノートと随分印象が違うのだが、記録として 最初に鼻に届くのはアーシーな根系アイリス シダーとターメリックだと思われる灰と土のようなザラつきが混じり、下に向かう暗さがある 少しすると奥にとろりと蜜状…

Ithaka/ Mendittorosa

MendittorosaのIthaka 軽い柑橘を一瞬通過し、すぐに艶のあるバルサミックなシダーと石のようにひんやりした西洋インセンスが前に出てきた 奥に薄暗く教会の煙を帯びたベンゾインのバニラ様の甘さが感じられる 表面と奥の異なる温度や質感は滑らかに重なり、…

NOUN/ bogue

bogueのNOUN 一瞬爽やかで明るい柑橘がふわりと広がると、すぐにミントの鼻に抜ける爽快さとその奥にこってりしたベンゾインの甘さ ミントだと気づいたときには、マスタードの粘度の高いスパイシーさがミントのすぐ近くで主張し始めており、ベンゾインにはイ…

No.19 Warm Carrot/ COGNOSCENTI

COGNOSCENTIのNo.19 Warm Carrot まずアーシーなキャロットシードがベンゾインやオポポナックスのような樹脂の柔らかくスモーキーな土台に乗ってじんわりと香る バニラアイス様の甘さのバニラがチラつき、昔のお化粧品風のパウダリーさが滲んでいるため、土…

Irisistible/ April Aromatics

April AromaticsのIrisistible 最初からアーシーなアイリスが微かなキャロットシードの土っぽいエグミとともに広がる 少しすると柑橘ニュアンスとアプリコットのようなフルーティさがアイリスに混じり合い、段々と甘みを増していった 雑味を全て落として素材…

Diorissimo (vintage)/ Dior

DiorのDiorissimoヴィンテージP トップは飛んでしまっているかもしれないが、初めに鼻に届いたのはハニーのような甘さと厚みのあるしっとりしたジャスミン インドール臭は薄い 少しずつジャスミンの中から明るく薬のような苦みを含むグリーンが滲み出てきて…

Flos Mortis/ Rogue Perfumery

Rogue PerfumeryのFlos Mortis まず鼻に届くのは歯医者を連想させる明るく鋭い薬品香 少しシベットのツンとくる要素も感じる その後、高くすっきりしたジャスミンが重なってゆき、鋭い印象が少し和らいだ 薬品香が遠ざかると、シロップ様の艶のある質感と甘…

Aran/ PRIN

PRINのAran 終始柔らかく甘みを帯びた乳くさいムスクが背景にあり、汗ばんだ肌やモフモフ毛並ではない「動物」感がある その上に、雨上がりの森の枯葉の上を歩くような、少し渋く葉の自然な甘さを含んだ森林香が重なってスタート 次第に、森林香はほうれん草…

Jasmin De Cherifa/ Anthologie de Grands Crus

Anthologie de Grands CrusのJasmin De Cherifa 最初グランディフローラム種のジャスミンのシャンとすっきりした上層部とインドリックで厚みのある低層部が重なってモワッと広がり、すぐに上澄み部分のみが直線的に残った ジャスミンのダーティさを骨抜きに…

Kai Eau De Parfum/ kai

kaiのKai Eau De Parfum まず石鹸のように清潔感のある脂肪香と明るくクリーミーなチュベローズの間のような、軽やかで滑らかな白い香りがふんわり広がった 同時に芯の部分に青々としたグリーンとウォータリーなメロン調のグリーンが感じられ、チュベローズ…

Femme (vintage)/ Rochas

ロシャスのファム(ヴィンテージP) 一瞬ベルガモット様の柑橘を感じたあと、よく熟れたプラムの甘さがスモーキーなレザーに乗ってじんわりと広がった レザーには古典的な趣の粉っぽい膜がかかり、全体を角が取れてシックな印象に傾けている カストリウムやス…

Santal de Mysore/ Serge Lutens

セルジュルタンスのSantal de Mysore マイソール産のクリーミーな質感と甘さを誇張したような、粘度高めでミルキーな甘さのサンダルウッドの中に、クミン・中粒子のブラックペッパーなどのザラつくスパイスを過剰なまでに入れて混ぜ上げたような香りが飛び出…

Nueé Bleue/ Maison Violet

メゾンヴィオレのニュエブル 初め、ベルガモットとレモンの明るく爽やかで軽やかな苦みのある柑橘が、たっぷりのホワイトムスクの空気に散りばめられて肌あたり柔らかく広がった すぐに新鮮な野菜のニュアンスとヴァイオレットのパウダリーさを含むアイリス…

SONG OF AUBRAC/ St. Clair Scents

St. Clair ScentsのSONG OF AUBRAC 初めベルガモット・レモン系の明るい酸味が柔らかく広がり、追ってビターオレンジの果実感が重なっていった ビターオレンジはオレンジブロッサム由来かも 付ける量が多いと、ナルキッソスのくすんだグリーン要素が下からじ…

Le Sillage Blanc/ Dusita

Dusitaのルシアージュブラン 最初から勢いよく広がるのは、粒子が細かく特有の刺々しさが控えめなガルバナムと、新鮮な緑茶の葉のように清々しいアルテミシア よく嗅ぐとオレンジ系の柑橘果物香が混じっており、仄かに甘い 少しすると、ザラついた渋苦いレザ…

Under My Skin/ Francesca Bianchi

フランチェスカビアンキのアンダーマイスキン(under my skin) 最初一瞬柑橘要素が感じられ、すぐにアロマティックなハーブ香へ滑らかに移ろっていった その下では仄かにバニラの甘さ・トンカの柔らかさを含むこっくりしたサンダルウッドとスモーキーな樹脂、…

Erawan/ Dusita

Dusitaのエラワンは、青々としたハーブと日当たりのよい場所で茂る乾いた柔らかなヘイがふんわりと漂ってスタート 粒度が細かく圧も控えめで、自然ながらワイルド過ぎず整った印象 よく嗅ぐと、ハーブとヘイの中にベチバーのドライなアーシーさやクマリンと…

No 02 L`Air du Desert Marocain/ Tauer

タウアーのNo 02 L`Air du Desert Marocain(モロッコの砂漠の風) 付けた瞬間にタウアー特有のオポポナックスっぽい柔らか軽やかスモーキーな樹脂が広がった すぐにハーバルな草の鋭い層が重なり、レモン系シトラス要素が軽い湿度と共に滲み出てくる 追い重な…

Bond-T/ Sammarco

SammarcoのBond-T 最初アニマリックなウード様の香りが一瞬鼻に届く すぐに苦くダークでアーシーなパチュリの地塗りの上に、燻製香の強い鰹節の香りが濃く重なり、ウードはその中に溶け込んでいった ヨーロッパのスーパーで売っている粉っぽくくすんだ質感の…

Patchouly Indonesiano/ Farmacia SS. Annunziata

Farmacia SS. AnnunziataのPatchouly Indonesiano 初めにアーシーながら瑞々しい墨汁のようなパチュリの中から柑橘系の爽やかさが弾け、少しすると奥にチョコレート様の苦みと仄かな甘みが感じられるようになった パチュリと他の香りを組み合わせたというよ…

LYS MEDITERRANEE/ FREDERIC MALLE (Twitter+α)

フレデリックマルのリスメディテラネ 最初は瓜っぽいアクアティックな青さとサンバック系爽やかなジャスミンを含んだミュゲ系のすっきりしたリリー 少しするとリリーの奥に土っぽい野菜の搾り汁のような苦みが感じられるようになった その後カーネーション系…

CASABLANCA/ St. Clair Scents

St. Clair ScentsのCASABLANCA 最初に広がるのはフレッシュで鮮やかで水彩の透明感を持つ柑橘 よく嗅ぐとピンクグレープフルーツの爽やかな甘さが感じられる 少しすると果実の甘さとポテっとした質感が水彩の中に控えめな重さとして混じるようになった その…

Phloem/ Jorum Studio

Jorum StudioのPhloem、いつにも増して好みな香り方をしたため書き残しておく ピーチ様のフルーティ要素は薄くココナッツよりあっさりしたクリーミーさのチュベローズにベリーの甘酸っぱさを足したクリーミーフルーティフローラルの上に、ガツンと濃い塩水の…

Lustre/ Hiram Green

Hiram GreenのLustreは、公式にもある通りほぼローズのソリフラワーなのだが、表情が独特で豊か まずはローズウォーターのように瑞々しい質感でスタート シトラスの爽やかさとオイリーでハニーのような花粉の甘さを含む軽やかハーバルなローズで、クローヴ調…

Walimah/ Areej le Doré

Areej le DoréのWalimah 最初に感じるのは薬っぽい苦みにオレンジブロッサム様の艶のあるフローラル、明るいアンバー調の甘さで、タバコのようなドライで明るい枯れた葉のニュアンスで全体が落ち着いている その中を潜っていくとチュベローズのクリーミーで…

Soleil de Jeddah/ Stephane Humbert Lucas 777

Stephane Humbert Lucas 777のSoleil de Jeddah(ジェッダの太陽) 最初はラベンダーにも通じる薬草のザラザラ感と苦みが、花の蜜のような濃い甘さに漬け込まれ、押し出し強く鼻に届いた 甘みは強いが薬草のおかげでしつこくない 少しすると蜜の中に熟れたマン…

Koh-i-Noor/ Areej le Doré

Areej le DoréのKoh-i-Noor 最初はバナナ様の香りと粘りを含むイランイランやフランジパニ、マグノリアなどの南国調フローラルに、埃っぽい甘さが下から勢いよく湧き上がるように重なる 香ばしくクリーミーなサンダルウッドの地塗りに支えられ、Plumeria de …