Musc Des Sables/ Les Indémodables
Les IndemodablesのMusc Des Sables
最初アンバーグリスの薄い海水の塩気と微かな生臭さが鼻に届く
塩気はそのままに、クリーミーなオリスと汚すぎない動物的に揺らぐムスクを土台にして、柑橘の明るさを含むグリーンフローラルのような植物的な香りが現れた
花?と思ったが、グリーンマンダリンのよう
次第に下からベンゾインらしきアンバーバニラ調の控えめな甘さが滲んできた
さらに鋭い角の取れたカルダモンも加わり、オリエンタルニュアンスを添えている
スパイスが落ち着くと、アンバーバニラに柔らかなパチュリの空気が重なり、ソフトなアンバーパチュリになった
塩気は段々と抜け、隠し味程度に
最後はクリーミーなオリスと厚みはあるがクリーンなムスクに柔らかなアンバー様のベンゾインの甘さが優しく肌に残るのだが、仄かな塩気が甘さをひきたたせていた
なぜかアンバーパチュリ〜ベンゾインあたりでピュアディスタンスのゴールドを連想
調べるとMusc Des Sablesもアントワーヌリー調香らしい
古典要素を借用し現代的に軽く仕立て直した「現代のクラシック」と言えそうだが、そのような香りで感じやすいアンバー系香料のツンとした刺激がなく鼻に優しい
高価・希少な素材を使用=「よい」香水とは私は考えないが、本物らしいアンバーグリスや滑らかなオリスはこの香水のよさとなっていると思う