Fille en aiguilles/ Serge Lutens
セルジュルタンスのフィーユアンエギュイユ
初めはパインニードルの針葉樹系艶と深みのある深緑の香りとその中の砂糖を焦がしたような甘さ
少しずつ焦げた甘さは柔らかくなり、アロマティックな森林香と馴染んでいく
次第にカルダモンのようなスパイスが重なり、背景にルタンスのシダーのニュアンスも
その後パインニードルはアンクルノワール系のベチバーへと変化していった
仄かに柑橘が混じり、背景には引き続きシダーと空気感としてのムスク、軽いハニーワックスのベタつき
最後はムスクを中心に、フェミニテデュボワを連想させるフルーティで濃く甘いプラムとシダーが溶け込んで肌近くで漂っていた
特に序盤は拡散力があり、ほろ甘苦い森林香に包まれるよう
ルタンスの他の香りにも共通する要素が散りばめられているのも宝探しのようでおもしろい
甘さと辛さのバランスがよく、暖かくなり涼しげ要素も欲しいけれど寒々しいのは違うという今の気分にちょうどよい温度感で、纏っていて気持ちがよかった