Trimerous/ Jorum Studio, l'Attesa/ Masque Milano
Jorum StudioのTrimerousはオリスバターのイースト香要素にフォーカスしたという調香師の発言に触発され、シャンパンアコードとしてイースト香成分を加えたというMasque Milanoのl'Attesaと比較
たしかに両者ともにオリスバターの根っぽい部分を膨らませてビールの泡のようにふっくら豊かな香りがする
Trimerousはよりフルーティで白ワイン寄り、l'Attesaはより香ばしくビール寄りという印象を受けた
参考として比較したセルジュルタンスのアイリスシルバーミストはアイリス香水の中でも比較的根の要素が強く出ている香りなはずだが、これらと比べるとずっとフローラル・グリーン要素が強く感じられる
オリス×イースト以外の展開は各々個性があり、Trimerousはバター様の質感でオリス中心にスエード、ジュニパー、甘重くないバニラなどが目立つ
醤油や味噌のような旨味がアクセントとして効いていた
洗練された現代的大人っぽさ
一要素を拡張して個性的に仕上げるのはアイリスシルバーミストにも通じる
l'Attesaはオリスを中心にローズのようなフローラル香やチュベローズのクリーミーさ、柔らかなスエード、アーシーなアイリスなどが順に重なり滑らかに移り変わっていった
全体が品よく優美にまとまっており、振り返るとトップのビール香が捻りとして効いている
どちらも好みで甲乙付け難いよさがある