Bond-T/ Sammarco
SammarcoのBond-T
最初アニマリックなウード様の香りが一瞬鼻に届く
すぐに苦くダークでアーシーなパチュリの地塗りの上に、燻製香の強い鰹節の香りが濃く重なり、ウードはその中に溶け込んでいった
ヨーロッパのスーパーで売っている粉っぽくくすんだ質感のチョコレートの苦みと甘さもチラついている
少しすると鰹節はドライでくっきりしたレザー調の明るいタバコへと変化した
よく嗅ぐと仄かなフルーティさが混じっており、公式サイトを参考にすればオスマンサス由来だろうか
その後深い甘さの漏れ出すパチュリの墨汁香が目立つようになり、レザー・タバコと共に香りの中心を構成するようになった
ヘイが持つ弾力あるクマリンが丸さと控えめな甘さを添えている
拡散する香りの中には、ワントーン暗くスモーキーなレザーとウッディなミルラ、ドライなアンバーグリスのニュアンスが明確に感じられた
次第に明るく乾いた樹脂が強くなり、時々混じるバニラと共にグルマンではない甘さとして目立つように
最後は香ばしいサンダルウッドと粒子状の薬っぽい苦みを含んだパチュリ、乾いた甘さのアンバーグリスと樹脂、微かなヘイとバニラがカラリと力強い広がり、次第に輪郭がボヤけて柔らかく肌の近くを漂うように残った
チョコレート香るグルマンというより、ひねりの効いたタバコアンバーパチュリという趣