No 02 L`Air du Desert Marocain/ Tauer
タウアーのNo 02 L`Air du Desert Marocain(モロッコの砂漠の風)
付けた瞬間にタウアー特有のオポポナックスっぽい柔らか軽やかスモーキーな樹脂が広がった
すぐにハーバルな草の鋭い層が重なり、レモン系シトラス要素が軽い湿度と共に滲み出てくる
追い重なるようにラベンダーの薬草らしい部分も登場
さらにシトラス部分はいつの間にかジャスミンに繋がってゆき、ラベンダー要素の後ろから青々としたベチバーが現れ、ジャスミンとベチバーが前面で鮮やかに香り出した
くるくると表情が変わりながら、柔らかく重くならない樹脂が常に土台部分を支えており、全体ではスモーキーでアロマティックな印象
少しすると、ジャスミンとベチバーの後ろで香る樹脂にトンカ調の丸い甘さが混じっていく
さらにジャスミンはハーバルな層に溶け込み、ベチバーはワントーン暗くアーシーになって樹脂と合流していった
その後しばらく、スモーキーで控えめな甘さの樹脂にアロマティックな甘さを持つ層が薄く重なって香る
樹脂は軽やかで柔らかな質感のまま、段々と中にトンカとバニラ様の甘さが強く感じられるようになってゆき、樹脂が全体のメインに
しかし甘さは煮詰まる前に引き返し、代わりに樹脂の中にホットなスパイスとシダー調の木が混じって、熱を帯びたドライなウッディ香になった
質感のおかげか刺々しさはない
最後はハーブの清々しいニュアンスを微かに含んだタウアー特有の樹脂メインに戻り、しばらく軽やかに漂ったあと肌には土の甘さが残った
気負いなく纏える各要素の自然そのものっぽさや樹脂なのにベタつかず軽やかな質感、くるくると表情を変える大胆で繊細な変化の仕方など、今の季節と気分にぴったり