Aran/ PRIN
PRINのAran
終始柔らかく甘みを帯びた乳くさいムスクが背景にあり、汗ばんだ肌やモフモフ毛並ではない「動物」感がある
その上に、雨上がりの森の枯葉の上を歩くような、少し渋く葉の自然な甘さを含んだ森林香が重なってスタート
次第に、森林香はほうれん草様の磯っぽさを含む青緑色の香りに変わった
その後一瞬ガルバナムのように鋭いグリーンの苦みが軽く走り、アーシーながらどこか瑞々しさのあるベチバーと湿った土の香りが前面に出てくる
土は段々とマッシュルームのような菌っぽさを帯びて、少し臭みのあるウードのような雰囲気に
臭みが去ると、くすんだオークモスがメインになりしばらく続いた
オークモスにはジャスミンの上澄みに感じるすっきりしたフローラルが混じっており、明るさと軽やかさを添えているよう
さらに経つと、輪郭はぼやけながらも中に粒子感のあるドライな木とスパイシーでドライなサフランが重なり、滑らかにムスキーな甘さが仄かに混じるオポポナックスへと変化していった
最後は、ずっと背景にあった滑らかでほんのり甘いムスクに、穏やかな木&花と微かなベタつく動物香、粒子の細かいスパイスのニュアンスが混じり、肌の周り数センチの間でふんわりと漂っていた
動物的ながらダーティでなく無垢で甘い印象のムスク(Goat Hair?)と森林香のバランスが好みで、つい手が伸びる