XerjoffのRichwood 初めに深みがあり綺麗なところだけを取り出したようなローズが、仄かな弾けるようにフレッシュなシトラスとともにパッと広がった 背景は滑らかでバニラの甘さを含んだサンダルウッド 次第にローズはフルーティ寄りになり、雲のようにふん…
パピヨンアルチザンパフュームズのドライアド 最初に強く感じるのは若く苦いガルバナムのグリーン ベルガモットやレモン寄りの明るい酸を含んだネロリ、ピーチさえ感じさせる熟したアプリコット、軽く甘さを含んだハーブが混じり合い、強くなりがちなガルバ…
グロスミスのサフランローズ フルーティなローズが一瞬先行し、すぐに樹脂らしい質感と重み、熟したような深みに感じる甘さを持つウードが重なって香りに厚みを増していく ウードには汗をかいたあとのTシャツのようなモワッとしたアニマルムスクが混じり、強…
パピヨンアルチザンパヒュームズのベンガルルージュ 軽いカンファー調の涼やかさが一瞬香り、すぐオポポナックスのスモーキーで丸い甘さがカンファーのニュアンスを保ちながら分厚い雲のように全体を包んでいく 追って精製度の低いハニーの仄暗い甘さが混じ…
BortnikoffのLucky Oud 最初に一瞬瑞々しいフローラルが顔を出し、すぐにカカオか挽きたてコーヒーの、香ばしさの中に自然な甘みを含んだグルマン香が花を覆い尽くしていった お菓子のような人工的な甘さはなく、甘苦さが出てチョコ寄りになったり、香ばしさ…
フランチェスカビアンキのロストインヘヴン 柔らかく明るい柑橘で始まり、すぐにグリーンの気配が感じられるようになる さらにすっきり系ジャスミンが混じり、クリーミーなオリスルート・パールのような質感のサンダルウッド・仄かなヘリオトロープのアーモ…
セルジュルタンスのフィーユアンエギュイユ 初めはパインニードルの針葉樹系艶と深みのある深緑の香りとその中の砂糖を焦がしたような甘さ 少しずつ焦げた甘さは柔らかくなり、アロマティックな森林香と馴染んでいく 次第にカルダモンのようなスパイスが重な…
ミモザの日に肖って、ランコムのポエム オレンジブロッサムの甘さをハニーに寄せたような濃く滑らかな質感の華やかフローラルが初めから力強く広がり、その背景にグリーン要素とクレゾール系の薬っぽさ、アニス調のスパイシーな甘さ 次第にフローラルの中に…
Les IndemodablesのMusc Des Sables 最初アンバーグリスの薄い海水の塩気と微かな生臭さが鼻に届く 塩気はそのままに、クリーミーなオリスと汚すぎない動物的に揺らぐムスクを土台にして、柑橘の明るさを含むグリーンフローラルのような植物的な香りが現れた…
最近は香りメモは何度か試してから書くことにしているのだが 、Roja DoveのAmber Aoudがあまりによかったので残しておく 最初に感じたのは強い塩気で、ある種のマリンノートが含む生臭さがなくクリア 鼻が慣れると塩辛さの中から艶がありベタつかないカラメ…
Naomi GoodsirのIris Cendré レタスサラダのように淡くさっぱりしたグリーン要素の強いアイリスでスタート ゲランのアプレロンデやDusitaのSplendirisのトップでも同じ要素を感じるので、柑橘とイリスのある部分が重なると私が感じる香りなのだと思う 背景に…
Les IndémodablesのCuir de Chine 最初に乾燥・発酵させた茶葉のようなくすんだアプリコットが広がり、少しずつ背景にスエード調の重すぎないスモーキーさが感じられるようになった アプリコットはフローラルの柔らかさを帯びてオスマンサスになり、次第に湿…
アントニオアレッサンドリアのフルールエフラム(花と炎) 初めは淡い柑橘と柔らかな新芽のグリーンが表面に、その下で燻製ハムをよりスモーキーに薬っぽくした動物的に感じられる香りが主張 柑橘とグリーンは透明感のあるリリーに変化していき、追って生臭く…
ドリス ヴァンノッテンのFW20はグラムなネオンカラー、グリッター、プリントの大洪水で、このブランドは毎シーズン目を楽しませてくれて裏切らない https://www.vogue.com/fashion-shows/fall-2020-ready-to-wear/dries-van-noten ヘアメイクの大胆で自由な…
キャロンのナルシスノワールヴィンテージP 少し付けた瞬間からアンバーハニーのように艶のあるオレンジブロッサムが押し出し強く広がった 加えて薬品ぽくさえ感じるグリーンの苦みと軽いベルガモットの苦みが重なる オレンジブロッサムやアンバー、グリーン…
Maison Nicolas de BarryのMadame de Pompadour グリーン系の青さと薬のような苦み、柑橘の明るい爽やかさを含んだネロリ系ジャスミンが最初から華やかに拡散するのだが、香りの強度と圧はありつつも質感の透明度が高く春に似合う軽やかさ 少しするとネロリ…
資生堂時代のフェミニテデュボワP 最初に強く感じたのは水分を飛ばして凝縮したプルーンのような甘さ 軽くピーチの瑞々しさも混じっている 質感がベタベタしておらず、フルーツを滑らかな質感のシダーウッドが支えているため、ベッタリした甘重さやかわいら…
BortnikoffのZemfira 初め饐えた酸味のベルガモットがぶわっと押し出されたあと、針葉樹の中に感じられるような薬品香が影のように残った すぐにローズが重なってメインに モロッコ土産のローズ精油と似たグリーン・スパイスを含む透けるように爽やかなロー…
初めてお邪魔した六本木のパルファンサトリのアトリエで、香りをコラージュで表現→ことばで表現という体験をした 視覚イメージに変換したのちにことばにするという流れが興味深く、香りの時間的要素が視覚イメージだと抜け落ちてしまうので、音に変換するな…
パピオンアルチザンパフュームのサロメ 最初滲み出るように低くゆるやかに香るのは艶々したオレンジからのオレンジブロッサム 暗いインドール感と陰湿なオークモスが下への引力を感じさせた 分厚く重い質感のムスクとムスクよりワントーン暗いハイラックスが…
マスクミラノのキンツギ(金継ぎ) 最初から力強くラズベリーや口紅系ヴァイオレットのような濃い甘さが香るのだが、背景に暗く艶やかで重厚感あるパチュリがはっきりと感じられるため、色気のあるファムファタル系シプレという印象を受けた 段々と濃い甘さの…
パルファムダンピールのムスクトンキンにひと嗅ぎ惚れして、ここ数日常に香りを漂わせている気がする 最初に一瞬シトラスとグリーンを帯びた薄く鋭い人工的なフローラルが直線的に香り、すぐにその下にカストリウムに似た毛並みを感じる動物香が現れて、厚み…
調香が明かされていない香りを試してみたところ、その香りの想定するシーンが見えたような気になった(ただの自己満) 初めにカンファー調の刺激が鼻に抜けてバルサミックな針葉樹が中心になる その下にシーウィードやオークモスの磯っぽさと海水の潮感、追っ…
Jorum StudioのTrimerousはオリスバターのイースト香要素にフォーカスしたという調香師の発言に触発され、シャンパンアコードとしてイースト香成分を加えたというMasque Milanoのl'Attesaと比較 たしかに両者ともにオリスバターの根っぽい部分を膨らませてビ…
セルジュルタンスのロルフェリン、初め根系のルタンスらしいアイリスとセロリっぽいツンとした要素を微かに含んだキャロットシードが薄く透けるような質感で拡散して、事前にインセンス系の香りと聞いていたため驚いた その後クローヴの甘いスパイシーさが半…
MendittrosaのIthaka 最初一瞬シダー系の木を感じたあと、一気にレモンのような明るい爽やかさが広がった その下にバター様の質感の樹脂の控えめな甘さと質量を感じるため、軽すぎず温かみがある その後、鉄を熱したときの焦げのない火や火薬の匂いが樹脂に…
ピュアディスタンスのゴールド 最初に感じたのは軽く水っぽいネロリ系フローラルで、追って微かなパチュリのニュアンス その後「確かにゴールド」と思わせるシナモンがかったオレンジが表面に、その下に甘いバニラとレジンインセンスが登場するのだが、全体…
オリザルイルグランのレリークダムール、冷たく静かでありながら柔らかさや安らぎを感じさせる雰囲気に「似合うようになりたい」と思った 最初はパインニードルの艶やかでカンファー調の静かな針葉樹林の香り 少しすると柔らかな白い花がパインの中からふわ…
セルジュルタンスのダンブロン、最初の印象は人参のオレンジグラッセ…? 恐らくアイリスシルバーミストにも通じるアイリスの土っぽさとピーチよりオレンジ寄りのアプリコットの甘さが一緒になったのだと思う 次第にアプリコットの中からスエードのハード過ぎ…
Areej le DoréのWar and Peace、端的に書くと感動した 最初に鼻に届くのはこっくりパウダリーでマットなアイリスで、すぐにスモーキーでキャラメルを使ったヨーロッパの伝統的粉物お菓子のようなアンバーが追って重なる 次第にアイリスが弱まりながらアンバ…